2010年 7月 ミルクホール 再生へ


ミルクホール37年間との別れ、そして、次世代への伝言

1972年、ミルクホールはその頃まだ静かな町だった鎌倉の裏通りに小さな彫金アクセサリーの店として オープンしました。そしてその約4年後の1976年に、喫茶室と夜お酒が飲めるBAR ROOMまでを完成 させ、今のミルクホールの形になりました。37年間、危い事も経験しながらどうにか営業続けて参りました。 3 7年間を振り返ると、人が生まれ、育ち、そして老いて行くさまのようだったと感じます。 まるで人生のように悲喜こもごもがありました。文字通りマスターの手の中から生まれたミルクホールです。 柱も壁も窓もカウンターも一つ一つその手で作った店でした。その後も改修の度にこつこつと皆で直し、労 ってきましたが、ミルクホールの老獪ぶりは限界に来ています。私達は今ミルクホールと一度決別し、今年 の夏7月より、改築することを決めました。マスターは、今年60歳、還暦です。もう一度1972年に還って、37 年前にそうしたように、壁を塗り、柱を建て、一度外した窓やドア、カウンターを組み上げて、ミルクホールを 今のこの形に再現し、11月、再びミルクホールを皆様のもとへお返ししたいと思っています。 ミルクホールをもう一度再生して、この先も、子や孫の代まで、50年、100年と繋いで行きたいという事が 私達の夢です。いつまでもここに残っている事。それが、ミルクホールより、次世代への伝言なのです。