Cafe - good bye! Milk Hall №5 ミルクホールの伝説


ミルクホールで働く人達は、全員皆アルバイトで入ってきます。その中でたまたま長く働いた人がレギュラースタッフになっていきます。 アルバイトに始めて入って先輩格アルバイトの人に色々なことを教わる時、皆が戸惑うのが、ミルクホールの小部屋の呼び名です。ホールとかバールームなどの他に狸とか、メキシコなんてのもある。入り口近くの小部屋は「狸」と呼んでいるので、「狸から○○取って来てね」なんて・・・ 日常不可欠な会話に出てきますから、本当に戸惑うようです。それが不思議と感じなくなる頃又、後輩が入ってきてそれを教えている、という具合です。始めは店が古くて何でもミステリアスに感じるのですが、しばらくすると何てこと無いことに気づくようです。ミステリアスというなら、新人アルバイトはいつでも先輩達にとってミステリアスな存在です。あっという間に辞めてしまう人は永遠にミステリアスな存在になりますが、長い間働いてなお且つ不可思議な存在感を放つ人物も時にはいます。それが、伝説にまでなった・・・ といえばやはり筆頭にあがるのは、日本のダーツプレイヤーの草分けでもある、渡部弘さんでしょうか。ミルクホールで働きながらプロのダーツプレイヤーとなり、長年日本チャンピオンの座にあり、海外でも活躍した人です。彼は、ミルクホールだけでなく、日本のダーツ会の伝説の人でもあります。今でも彼が夜中までお店でダーツの練習をしていた音が聞こえるようです。トップに立つものの哀愁と厳しさと、そしてどこか悲しい目をしている人でした。 今も、時々訪ねてきてくれますが、やはりミステリアスで、伝説にふさわしい先輩です。
2009 Milk Hall Times 163th